2008年10月13日
~MOON~ 月光に照らされる深緑

親子2代に亘ってお世話になっているO様からのオーダーです。
今回のご来店では実に不思議な体験をいたしました。
というのも、O様は、無意識に三角カットの緑色の石が欲しいな、やっぱりエメラルドかな・・・と思っていたそうです。
ご来店頂き、緑色の石を見せて欲しいと聞き、私がまずお奨めしたのが上写真のタンザニア産グリーングロッシュラーガーネット、トリリアントカット 0.94ct 6-S。
知らずにお奨めしたのですが、思っていたような色、形の石が目の前に現れたのにビックリしたそうです。
この石は無処理で非常に美しい、グリーングロッシュラーガーネット。産地はアフリカ・タンザニアのメレラニー鉱山です。
取引先の山梨県、シミズ貴石さんが、タンザニアの鉱山、政府と太いコネクションがあり、良質のタンザナイトやグリーングロッシュラーガーネットが原石で入ってくるようです。

← ガーネット原石の画像も添付してある、日独宝石研究所の鑑別書です。
そして、シミズさんの自社研磨工場で丁寧にカットされた物が今回のルースです。
エメラルドにはない、純色の濃いグリーンとモザイクの煌き、そしてナチュラル(無処理)で美しいこの石にO様は心惹かれたようです。 しかもO様の誕生石なのでした。
ペンダントチェーンにする為、デザインを考えて欲しいと言われる。
何の気なしに、殆ど無意識に私の書いたデザインが「MOON 月」・・・・その時O様は、「私も月がいいなと思っていたの。」とおっしゃいました!
本当に!!?考えてみればO様のご出身は・・・・MOON(月)。
まさにイメージされていたジュエリーが具現化したのです。
今後、お仕事で環境が変わられるかも知れないO様にとってシンボリックで守護となるジュエリーが出来そうです。
私も感動を受けたこのメレラニーガーネット、世の中全ての緑色石でこれほどの深い色と輝きを持つ石はそうはありません。
全力を挙げて、お造りいたします。楽しみにお待ち下さい。
グリーングロッシュラーガーネットのお話しはつづきへ・・・・
◆深く鮮やかな緑、若葉のような明るい緑色が内部からモザイクパターンとして湧き出ています。
エメラルドには見られない、この純色の煌きは、グリーングロッシュラーガーネットならではの美しさです。
この石は別名「ツァボライト」と言いますが、あの米ティファニー社が最初の発見地ケニア・ツァボ国立公園(1968年)に因んで名付け親となりました。当時、ガーネットと言えば「赤色系」の伝統が特にヨーロッパで歴史的にも優位だったところへ、新興国アメリカのティファニーが「グリーンこそガーネットの真骨頂!」と、このツァボライトを大々的にプロモートしたのでした。
ガーネットにおける赤からグリーン系への優位の交代は「デマントイドガーネット」と共に現に世界市場で確固たるものになっています。
緑色系の石には、トルマリンなどに見られるような鉄分(Fe)かクロム(Cr)が色の起因とされていますが、このガーネットには鉄(Fe)の含有が非常に少なく、クロム(Cr)とバナジウム(V)が含有されており、エメラルドのグリーンに勝るとも劣らない美しい緑色の起因となっています。
エメラルドと異なりツァボライトは内包物や面キズが非常に少なく、硬度も高く、従って他のガーネット同様、含侵や加熱の人的処理を施さずとも十分美しい石が多く、安心して買える宝石といえます。
エメラルドには見られない、この純色の煌きは、グリーングロッシュラーガーネットならではの美しさです。
この石は別名「ツァボライト」と言いますが、あの米ティファニー社が最初の発見地ケニア・ツァボ国立公園(1968年)に因んで名付け親となりました。当時、ガーネットと言えば「赤色系」の伝統が特にヨーロッパで歴史的にも優位だったところへ、新興国アメリカのティファニーが「グリーンこそガーネットの真骨頂!」と、このツァボライトを大々的にプロモートしたのでした。
ガーネットにおける赤からグリーン系への優位の交代は「デマントイドガーネット」と共に現に世界市場で確固たるものになっています。
緑色系の石には、トルマリンなどに見られるような鉄分(Fe)かクロム(Cr)が色の起因とされていますが、このガーネットには鉄(Fe)の含有が非常に少なく、クロム(Cr)とバナジウム(V)が含有されており、エメラルドのグリーンに勝るとも劣らない美しい緑色の起因となっています。
エメラルドと異なりツァボライトは内包物や面キズが非常に少なく、硬度も高く、従って他のガーネット同様、含侵や加熱の人的処理を施さずとも十分美しい石が多く、安心して買える宝石といえます。
Posted by まこちゃ at 17:37│Comments(0)
│グリーングロッシュラーガーネット