2008年02月08日
遙かなる宇宙空間、ルビーを見る
2月5日・6日と東京でのJBS宝石品質判定講座、ルビー
の復習をかねてスタッフたちにレクチャーしています。
ルビーは在庫でナチュラル(非加熱)、加熱処理、合成ルビーと
サンプルが揃っているのでその違いをナチュラルを基本に体感していきます。
ミャンマー、Namya鉱山産のナチュラル、4Aのルビーリングです。
このブログトップページの3点並んでいるリングの写真中央の物です。
シルクインクルージョン(針状ルチル)がキラキラと輝いて見えます。
Namyaの美しいルビー内部はいつ見てもうっとりしてしまうほどです。
ミャンマー産の特徴的なスタッビー(切り株)状インクルージョンがコロコロと入るルビーです。
太古の昔、地球の大陸は一つでした。
4~5億年前に大規模な地球の地殻変動が起こり、
アフリカ大陸の一部が今のインドあたりにぶつかります。
そしてぶつかった勢いで隆起したのがヒマラヤ山脈です。
大陸プレートに海洋プレートが衝突、沈み込みます。
その高圧下に石灰岩などがマグマの熱の高温を受け
何億年もかけて奇跡的に結晶。
それもわずか1%ほどのクロムをこれも奇跡的に取り込んだ為に
この血のように赤い素晴らしい宝石になったのです。
それが今のミャンマー、タイ、カンボジアあたりなのです。
なんと神秘的な宝石なのでしょう。このインクルージョンを見ていると
地球の歴史その物が内包されているのです。
先日の勉強会の模様
Posted by まこちゃ at 20:17│Comments(0)
│ルビー