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2006年11月17日

塩島先生の工房、東峰訪問

塩島先生の工房、東峰訪問

糸柳を出発し、2年ぶりに訪れた塩島敏彦先生の「東峰」本社工房。

大正時代に建てられた、当時としては最高の木材、技術でつくられ医院と母屋として使われていた建物を塩島先生が買い取られ、相当な補修をされて本社工房として使われています。

今では手に入らないようなケヤキの梁や黒壇の板張りがそこかしこに残っています。

10月の当店で開催した個展以来お会いする塩島先生はあいも変わらず元気いっぱい。

(といっても昨夜夕食時に顔を出してくれて、土屋君と3人で飲みに行きましたが・・・)

本当に気さくな先生ですが、スゴイ方なんですよ!お話できるのが嘘のような方・・・・

150年程前に途絶えてしまった幻の技法「Pique」を独学で復活し、

アンティーク美術関係者やミキモトの元常務、山口 遼氏をあっと驚かせた方。

塩島先生の工房、東峰訪問

その後20年以上に亘り、ミキモトのクリスマスコレクションはじめ、日本の宝飾界で、いや、世界でもただひとりの技術やコレクションを発表しておられるのだ。

私の最も尊敬している方なのです。


塩島先生の工房、東峰訪問塩島先生の工房、東峰訪問

特別に見せて頂いた、Piqueの製作現場とは・・・・続きを御覧下さい。

「Pique」とは特殊象嵌細工、普通、象嵌とは金属に金属を嵌め込んでゆく技術なのですが、(刀の鍔や根付など)塩島先生のPiqueは象牙や白蝶貝、べっ甲などの有機質の表面に溝を彫り、純金や純プラチナの小片パーツを象嵌する特殊な技術。現在、商品として取り組んでおられるのは世界中で塩島先生の「東峰」ただ1社のみ。

その奥ゆかしさと繊細、上品さは身に着ける人や洋服を選ばず、他の宝飾品とは一線を画しています。

塩島先生の工房、東峰訪問
塩島先生の工房、東峰訪問

写真はこの道40年のベテランのPique職人さん。

特殊な刃物(タングステン鋼)を顕微鏡を使って研ぎ出し、特注のハンドピース工具(通常の10倍ほどのぶれないベアリングを使用したモーター)で貝の表面を削ってゆく。

そこに純金、純プラチナのパーツを嵌め込んでいくのですが、少しでも貝の部分を叩いてしまうと割れてしまいますし、嵌っていないと外れてしまいます。

100分の2ミリ、地金が叩いて延びて嵌りこんだ感触が分からないとこの技術は出来ないそうです。

研ぎ澄まされ、ピンと張り詰めた工房の空気が何とも心地よく、
外を見れば南アルプスの麓に抱かれた最高の環境の工房で今日も素晴らしい作品たちは生まれて行くのです。

塩島先生の工房、東峰訪問

紅葉が始まった、東峰さんの庭です。


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この記事へのコメント
お誕生日おめでとうございます♪
これからも素敵な作品をつくって下さいねぇ~(^o^)丿
Posted by makotaku at 2006年11月17日 21:35
あ・・・12時まわって日付が変わったのは
(/_・)/コッチニオイトイテ・・・

お誕生日おめでとうございます♪
はまぞう始めてますます発展されている
ご様子で^^
まこちゃさんの笑顔いっぱいの一年に
なりますように・・・
Posted by ゆ~ゆ~ at 2006年11月18日 00:13
>makotakuさん、ゆ~ゆ~さん

バースディコメントありがとうございました。
いろいろな人のご縁で私達の商売も成り立っていると思います。
はまぞうで出合ったみなさまに日々感謝しております。
今後ともよろしくお願いいたします。
Posted by まこちゃ at 2006年11月18日 00:16
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